お香はメソポタミア文明のころから5000年にわたって精神安定や宗教儀式、瞑想などで使われて来ました。
アロマテラピーと似ていますが、植物の精油を使うのに対して、お香は元々は香木を使っていました。また、近年普及したアロマテラピーに対して、圧倒的な歴史の違いがあります。
しかし、お香は精神安定や癒やしのためだけで無く、邪気払いのためにも使われて来たことが一番大きな違いかも知れません。
お香はほぼアロマの精油と共通していますので、期待される効能に付いては、アロマオイルのページを参考にしてください。
ここでは古くから使用されてきた代表的なお香の中でリラックス効果が期待されるものを紹介します。
お香のアイテム
リラックスのためのお香
香炉・香立てなど
香について
宗教行事にもよく使われます。
キリスト教では、ギリシャ正教が良く使い、もちろん、ご存じのように仏教でも良く使います。
仏教では不浄を払って心識を清浄にするとされます。
お香の十徳
香十徳と言うものがあります。
北宋の詩人、黄庭堅(こうていけん)により作られて、一休禅師によって紹介されたと言う事が言われていますが、室町時代作られた、江戸時代に作られたと言う事も言われます。
ほぼ文面は同じです。
- 感格鬼神(感は鬼神(きじん)に格(いた)り):鬼神のような超感覚が身につく
- 清淨心身(心身を清浄にす):心身を清浄にする
- 能除汚穢(能(よく)汚穢(おわい)を除く):穢れを浄化する
- 能覺睡眠(能(よく)睡眠を覚ます):眠気を覚ます
- 静中成友(静中(せいちゅう)に友と成る):孤独感を癒す
- 塵裏偸閑(塵裏(じんり)に閑(ひま)を偸(ぬす)む):忙しい時でもゆとりを作る
- 多而不厭(多くして厭(いと)わず):多くても邪魔にならない
- 寡而為足(寡(すくな)くして足れりと為す):少なくても足りる
- 久蔵不朽(久しく蔵(たくわ)えて朽ちず):古くなっても大丈夫
- 常用無障(常に用いて障(さわり)無し):常用しても無害
華厳経の香の十徳
また、華厳経にも香の十徳が書かれています。
- 精気を増益(ぞうやく)する
- 身体を芳潔(ほうけつ)にする
- 身体の温涼を調節する
- 寿命を延ばす
- 顔色をひきたてる
- 精神を爽快にする
- 耳目を鋭くする
- 健康にする
- 媚態と愛嬌を増す
- 品位を高める
お香の不思議
お香は、タロットカードなどの占い師も使います。精神的に落ち付かせる効果を考えてのことでしょう。
元々香は、邪気を封じ、気をしずめ、瞑想を得る為のものです。
邪気とは、一つには、脳の平安を乱すもの全部です。 酷い言葉や尖った先端も邪気です。それだけではありませんが、、、
たとえば、形のあるものは、風水では形殺といいます。
売り言葉に、買い言葉、いらいらとした気持ちが、あなたの行動を微妙に乱し、思わぬ失敗を招く事もあります。これも邪気の為です。
多くの場合、お香が邪気封じに使われたと言うのは、清淨心身など香十徳に書かれているようなことのためです。
科学的にも香によって、脳内にα波が出やすくなり、脳内麻薬とも呼ばれるエンドルフィンなどが分泌され、心地よさをもたらし、癒し効果があると言われています。
お香は香木から始まりましたが、動植物系や鉱物、草花など、アロマテラピーで使用される精油とほぼ共通の様々なものを使います。お香はアロマテラピーの原点です。
揺らめく煙の癒しがお香で得られますが、締め切った部屋で連続で炊くのはお控えください。
また、火を使いますので、安全の為にしっかりとした香炉を使って下さいね。